2017年1月14日(土)、新年最初の語り部育成研修は、新宿区の平和祈念展示資料館(兵士、戦後強制抑留者、海外からの引揚者の労苦を伝える)にて実地研修を実施しました。まず学芸員の方に展示解説をしていただき、館内を見学しました。
 研修生は皆、真剣に学芸員の方の説明を聴講しました。語り部の研修生ということで、学芸員の方も普段、自身がどのように歴史を伝えているか、分かり易く伝えるにあたって気を付けている点等にまで触れてくださり貴重な見学となりました。
 展示見学のあとは、館内ビデオシアターでシベリア抑留体験者の語り部によるお話し会があり、聴講しました。抑留されるまでの兵士体験、抑留後の収容所での強制労働での苦労、そこでの仲間との交流、作業のこと、食事のこと、日本に復員された後のことなど貴重な体験をお話いただきました。
 最後に学芸員、語り部の方との質疑応答では研修生より「何故、体験を語ろうと思うのか」、「いつごろから語り部をされているのか」、「死の危険もあったと思うがそれをどのように乗り越えたのか」、「日本に帰ってから苦労されたことはあるか」、「ロシア兵との交流はあったのか」など活発な質疑があり、語り部の方も記憶をたどりながら一つ一つに真摯にお答えくださいました。学芸員の方には「しょうけい館が伝える労苦との違い」に関する質問もあり、しょうけい館の語り部研修生という立場を意識しての質問が多くありました。
 研修にご協力いただいた平和祈念展示資料館へお礼を申し上げます。


学芸員の方による展示解説風景

語り部の方によるお話し会風景
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2017年