7月12日(火)より、令和4年度夏の企画展がスタートしました。本展は、先の大戦において前線での任務にあたった陸軍の軍医と衛生兵の医療活動を伝えるものです。
 前線での軍医と衛生兵の主な任務は、止血をはじめとした応急処置、重傷者の後送などがあり、負傷兵を救護するために一刻を争うものでした。部隊の作戦行動中は、要所に包帯所、野戦病院を設けて後送されてきた負傷兵の処置や治療にあたりました。戦況が悪化するに従って、医薬品や物資が不足し、後方からの補給も困難となっていく中で、軍医は十分な薬品や医療器具がないまま手術を行うこともありました。また前線勤務では戦闘に巻き込まれて傷を負ったり、看護中に感染症にかかって患者となってしまったりすることもありました。このような前線における任務の体験を、軍医、衛生兵本人の証言、手記から紹介します。
 また、軍隊生活の中で彼等の担う役割は、戦闘で傷ついた兵の処置だけではなく、将兵の健康管理、感染症の予防など生活そのものにも大きく関わっており、配属部隊や地域、戦況、傷病兵の状態によって注意すべき内容が異なりました。軍隊生活において注意すべき病気、携行していた薬などについても紹介します。
 展示品は、当館に寄贈された軍医、衛生兵の職務に関する資料のほか、戦場に設けられた包帯所、野戦病院や搬送の様子を描いたスケッチ、医薬品などで、軍医と衛生兵からみた負傷兵(戦傷病者)、負傷兵の目に映った軍医と衛生兵の姿を伝えます。また、旧小倉陸軍病院に保管されていた摘出弾など、兵士が戦地で受けた傷を今に伝える資料から、軍医と衛生兵が直面した戦場での経験を感じてほしいと思います。
 また、本展はホームページでも見ることができます。夏休みの学習や、遠方の方にもご活用頂ければと思います。


会場の様子

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2022年