当館では、証言映像“戦傷病者の労苦を語り継ぐ”を収録しております。これらは、戦争で傷つき、病に倒れた多くの戦傷病者とそのご家族が体験した労苦を現在に語り継ぐ貴重な資料映像です。当館1階の証言映像シアターで約1ヶ月ごとに入れ替えて上映するとともに、情報検索コーナーでも自由に閲覧できます。
また、DVDの団体貸出も無料で行っています。お気軽にお声がけください。
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41−01 |
職業軍人を目指した父がみた現実(15分38秒) |
農家の末っ子として生まれ、職業軍人を目指した。昭和14年満州に出征し、騎兵として戦車隊に配属。右胸湿性胸膜炎を発症し内地還送。また従軍中、右膝を負傷した。足の自由が利かないため仕事の選択肢は少なく、経理係やタクシーの無線配車係として働いた。晩年は、生きている者を置きざりにしなければならない戦地の非情さを振り返る。入院先では戦傷病者ゆえのいわれなき偏見を投げかけられ、悔しい思いをした。 |
41−02 |
家族で乗り越えた差別(13分48秒) |
昭和20年、ニューブリテン島で右腕に弾を受け、肩下からの切断を余儀なくされた。晩年まで雑貨商を営んだが、片腕であること、素人商いであることで苦労。小児がんで片目を摘出した息子とともに世間の偏見にさらされたが、泣き言も弱音も吐かず、努力し続けた。遺言で献体を決め、それが「人間としてできる、最後の務めだ」と書き残した。 |