「戦傷失明杖」
当館では、傷兵保護院から失明戦傷病者に支給された「戦傷失明杖」を探しております。

【特徴】
・全体の形状:四角形。先が少し細い 色:茶褐色 材質:桜
・両端の形状:軽合金製。上部は金色、下部は黒色
・銘:「戦傷失明」「傷兵保護院」の記載あり。白塗り
・その他:握り部分の付近には房付きの紐(紫色)を通す穴がある

 従来、この杖の現存が確認されておらず、当時の写真のみでしかわかりませんでした。しかし、夏の企画展「戦盲」開催中、杖を製作・販売している銀座タカゲンさんが試作品とみられる現物を所有していることが判明しました。
戦前、タカゲンさんは傷兵保護院から依頼されてこの杖を製作しましたが、その存在はほとんど知られておりません。その後、陸軍の戦傷奉公杖、そして海軍の戦傷奉公杖と次々と出されてきます。それ以前に作成された傷兵保護院の「戦傷失明杖」は、戦前の一時代を示す貴重な資料といえます。
当館では、この「戦傷失明杖」を探しております。お持ちの方、あるいはこれに関する情報をお持ちの方、ぜひご連絡ください。よろしくお願い申し上げます。

 

連絡先:しょうけい館 03(3234)7821

 

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2011年