令和8年6月2日(火)から8月30日(日)まで、「傷ついた身体でつかんだ仕事―戦傷病者 就労への道―」を開催します。
展示概要
かつて昭和の時代、先の大戦で負傷した兵士たちは身体に不自由を抱えながらも、自身のため、家族のため、再び社会へと戻って行かなければなりませんでした。彼らにとって働くことの意味は、単に生計を得るための手段には留まりません。それは社会の一員としての居場所を再び獲得し、自らの尊厳を取り戻すための戦いでもありました。
障がい者雇用の制度やそれを支える技術が今ほど整っていなかった時代、身体の自由を失った者にとって、自ら生活の糧を得ることは容易ではありませんでした。しかし彼らは、自らの傷病の状況に適した仕事に就くため、専門の職業訓練を受けたり、義肢に特別な工夫を施したり、そして血のにじむような努力を重ねたりすることで、自らの仕事をつかみ、築き上げてきました。
本展では、彼らの仕事を支えてきた義肢などの道具を展示するとともに、当時の職業訓練や制度について解説し、働くことを通して再起を目指した戦傷病者たちの半生について紹介します。
なお、本展の開催にあたりましては、平塚金属工業株式会社、平塚市博物館にご協力をいただきました。深く感謝申し上げます。
主 催:しょうけい館(戦傷病者史料館)
協 力:平塚金属工業株式会社、平塚市博物館
会 期 :令和8年6月2日(火)~令和8年8月30日(日)
会 場 :しょうけい館 2階企画展示室
入館料:無料
開館時間:10:00~17:30(入館は17:00まで)
休館日:毎週月曜日・令和8年7月21日(火)
※令和8年7月20日(月)は開館
展示内容
職業訓練で道を拓いた戦傷病者
職業補導所や教員養成所で訓練を受けて社会復帰への道を拓いた戦傷病者を、関連する資料と合わせて紹介します。

茶箪笥
左脚を失った戦傷病者が、職業訓練で身に付けた家具製作の技術をもとに製作した茶箪笥。

作業用義手
右手を失った戦傷病者が、洋裁の職業訓練中に支給を受けた洋服仕立て専用の義手。
職業保護施策の展開
戦中に実施されていた傷痍軍人に対する就労支援施策について、その制度の展開や、職業訓練の内容などについて紹介します。また、民間での傷痍軍人の雇用事例として、「平塚傷兵工場」を当時の写真と合わせて紹介します。

傷痍軍人職業補導所入所案内
群馬県にあった傷痍軍人職業補導所の入所希望者向けのリーフレット。施設情報や入所手続きについて掲載されている。

平塚傷兵工場要覧
株式会社平塚自動車部品製作所(通称「平塚傷兵工場」)の紹介冊子。この会社は、傷痍軍人が生涯にわたり働ける場所を作る目的で戦中に設立された。
戦傷病者それぞれの仕事
戦中に実施されていた傷痍軍人への就労支援施策は、日本がGHQの占領下に置かれたことにより廃止となり、広く障がい者一般に向けたものへと変わっていきましたが、障がい者雇用の進展を見るまでにはまだ時間を要しました。戦後の経済的・社会的混乱の中で、自らの道を模索した戦傷病者それぞれの仕事について紹介します。

1級土木施工管理技士合格証明書(複写)
障がい者に対する風当たりの強い時代の中で、工事現場の世話役となった戦傷病者が自身の実力を証明するために取得した数々の資格のうちの一つ。

卒業証書
右脚を失った戦傷病者が、洋裁の技術を習得するために通っていた身体障害者公共職業補導所の卒業証書。

作業用義手
左手を失った戦傷病者が、家業の農家として働く中で活躍した義手。

義足
左脚を失った戦傷病者が、商社マンとして働くに当たり、その歩みを支えてきた義足。
証言映像上映
内容:就労や仕事での苦労を語る戦傷病者の証言映像を上映します。
場所:しょうけい館 2階シアター
※団体プログラム等によって、上映内容を変更・休止する場合があります

・★のついた証言者の寄贈資料は、本企画展で展示します。
・各証言映像は上映時間以外でも、情報検索端末で視聴できます。
