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館だより
 
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第148号 2017年2月24日号

「戦中・戦後の労苦を伝える戦後世代の語り部育成事業」第五回講義の開催

 

 2017年2月11日(土)の語り部育成研修は、昭和館において「証言映像〜収録の経緯と現状〜」と題し、前半は証言映像の収録担当学芸員による講義を、後半は当館において証言映像の視聴と、質疑応答を行いました。
 講義では館における証言映像(戦傷病者のオーラル・ヒストリー)について、収録者(戦傷病者)の選定、収録の方法、事前調査から納品までの流れ、映像編集での注意点などの説明がありました。
 当館では、2005年から証言映像の収録を続けていますが、当初は80代の収録者も今では90代となり、年々収録が難しくなっていることの体験を交えての話となりました。
 また、2003年に(財)日本傷痍軍人会が収録した映像と2008年、2015年に当館が収録した映像の3本を研修生に紹介しました。
 視聴終了後の学芸員との質疑応答では、「戦傷病者のオーラル・ヒストリーを理解するために映像をもっと見てみたい、どの映像をみたらよいか」等の質問や、感想がでました。
 研修生のアンケートには、客観性をもって映像媒体を制作することの難しさ(オーラルの難しさ)についてや、「映像を見て語り部として何ができるかを考えた」等の意見がありました。研修生は苦労しつつも、当館の証言映像について理解した様子でした。
 

 


映像視聴風景(於しょうけい館)


講義風景(於昭和館)